鬼石多目的ホール見学記 [見聞記いろいろ]

先週末、軽井沢へとツーリングに出掛けました。
途中立ち寄ったのが、群馬県鬼石町にある、妹島和世さん設計の多目的ホール。
アアルトの花瓶のような建物でした。
onisi.jpg

建物のソトとナカがグニャグニャと入り交じっている
R0022017.jpg
R0022014.jpg

建物の大きさと同じくらいの広場が建物の周りにある。
広場の床がコンクリートで仕上げてある。建物のナカと同じ仕上げであること、ナカの床がソトの広場にながれだしているようにみえる。段をとることなく敷地の高低差をコンクリートが覆う事で、よりグニャグニャした流動感を感じる。
R0022011.jpg

床の仕上げがナカもソトも同じなので、薄いガラスで仕切られていることをより強く感じる。
ガラスの層がいくつも重なり、その向こうに町並みや山々が見える事で、より奥行き感を感じる。

立面がすべて同じ材料(ガラス)で構成されている。(架構が?)蛇がとぐろをまいたような一体感をつくっている。

重量感のある素材で床をつくり、きわめて軽快な垂直材(細いスチール柱とガラス)で構成されたch4000のプロポーション、同じ厚みにみせた屋根により、軽快感がより強調されている。

「挟まれ感」「穴ボコ感」「ウネウネ感」など人間の五感に訴える知覚がある。床の「ザラザラ感」、壁の「ピカピカ感」「テラテラ感」など人工的、近代的な素材を使っているにも関らず、さわやかでやさしい感じがしました。
R0022039.jpg

水平方向に伸びやかに広がる屋根。オクを見透かす事の出来る屋根。
古くは唐招提寺から丸の内にあった東京中央郵便局へと通ずる、日本建築が持っている、水平に伸びることで感ずる「さわやかさ」をこの建物も持っていると思います。

かつての日本家屋が持っていた家と庭の関係に通ずる、室内外の一体感。
自然との呼応。
軽快なプロポーション。
ガラス壁による透明性。
とても和様な建物だと感じました。

建物を大事にしてる感じがよかったです。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。